今回は工房のメイン設備の一つであるフィニッシャーについて紹介します。
靴づくりで欠かせない作業、それは、靴底の加工です。大量生産されている靴の場合は、靴底のユニットをロット単位で制作しますが、一品一様の手製靴では、毎回靴底を手作業で加工していきます。
ざっくり粗立ちした革・ゴム材をアッパーに合わせて削りこんでゆく・・・文字にすると簡単そうですが、
これを手やすりで削るととんでもない時間がかかります。ですので、通常はグラインダーを使って削るのですが、このグラインダー、大きな問題があります。グラインダーで削ると一気に加工スピードが上がりますが、そのスピードに比例して大量の削りカスが出ます。室内でグラインダーで削ると部屋中削りカスだらけで大変なことに・・・
そのため、靴づくりでは、グラインダーに強力な集塵機能が付いているフィニッシャーと呼ばれる機械が重宝されています。(靴の修理屋さんに行くと必ずといっていいほど置いてあります。)
当工房では、一番コンパクトなタイプである、根本製作所製のフィニッシャーを設置しました。削る部分が2か所だけのシンプルなタイプですが、手製靴ではこれだけでほぼ事足ります。
削りカスもガンガン吸ってくれるため、大変重宝しております。
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